脳の発達や成長と、脳の成熟は、違うと思った話
人格の成熟を、脳の成熟から考えてみました。
健康を管理させていただく中で、避けられないのは、その人の性格や考え方です。
「みんなロボットみたいだったらうまくいくのに〜」
というメソッドや理論は山ほどあります。
そんな時は「個体差がある・個人差がある」と逃げることができます。
「腸脳相関」「脳はバカ」「腸は賢い」とか言いますよね。
健康管理に大切な食事や腸内環境を分かっていても、脳が“そうさせてくれない時”にはどうしてますか?
脳の機能や発達、その成長や活動、ネットワークの詳しいこととなると、何かがそうなる理由はハッキリとわかっていても、実は科学的にそれをハッキリと解明するのは困難で、未だはっきりとしないことの方が多いそうです。
本能的に変化が怖い、ヒトの脳
受け継いだDNAをベースに個人の資質を磨いたり削ったりしながら、
大人になった私たち。
みんなだいたい同じように大人になっているのに、大人の仕上がりって、なんでこうも自分と違うのでしょう?
この違いの発端は何で、どこからが大人なの?
皆さんも、そんなことを考えてみたことがあるでしょう。
私は良く考えます。
生きることに必要となる基本的な反応や言語や感情を全て表現できたとしても、
情動や衝動抑制や計画性や正しい判断となると(複雑な連携)、こんなにも差があるのはなぜ?と思うからです。
多くの行為が脳に害を及ぼすことで理想の自分になれないようにさせ、
多くの行為が脳に良い影響を及ぼし理想の自分をつくるにも関わらずです。
正しい理論が理解できるのと、それを実践できるのとは全く違うことも現しています。
脳は心をつくり精神をつくるため心理学と精神医学を外して理解できないことも。
資質を活かせていないので、対人関係でいつも躓いている。
プライド重視で可能性を伸ばしてこなかったから、言い訳や人を下に見てしまう。
せっかく持っている能力なのにもったいない。
好きでか嫌いでかは別として、よく観察すると、
無意識に自分でそうしているようです、私たちは皆。
脳の違いは性格や体型の違いから収入や幸せの違いまで
脳は中心から外側へ、また後ろから前に向かって発達します。
最初は爬虫類脳、哺乳類脳、人間脳。
または、反射脳、情動脳、理性脳ともいわれます。
活性しすぎても、機能低下してもよろしくない脳は、別の場所とネットワークで複雑に繋がっているので、
例えば、成長段階において論理的思考で考えることができても、それを伝えたり表現するのに、いちいち感情が邪魔をしたり、無意識に反応したりして理性を失い、結果が無残に終わったことが一度や二度の経験ではないはずです。
「思ったのとちがう〜」と。笑
この3つはそれぞれに、
本能に従い新しい変化が苦手、衝動性のコントロールが苦手、考え抜くのが苦手なよう。
人間脳あたりをもっと見ていくと、
後ろから順番に
①小脳では運動の協調、他と結合して処理速度をあげたり、物を運びながら家具にぶつかったり、字が下手だったり、段階工程を上手く実現できないとか、学習障害はここ。
②後頭葉や頭頂葉では知覚や感覚、方向音痴、地図が読めない、視覚処理、センス、行き過ぎたコンプレックスやボディイメージからくる摂食障害はここ。
③側頭葉は言語と短期記憶や気分や情緒、すぐカッとなったり、自分でも気分の予測がつかずいつだって情緒不安定、語彙力の低さ、デジャヴ経験が多いのはここ。
④大脳基底核は不安や緊張やパニック、事なかれ主義で自信なくビクビク、いつも最悪の結果を予測し、自分でストレスをつくりだし体調は何かと優れない。
⑤大脳辺縁系は罪悪感や絶望感、自己評価が低く気分屋、情動を方向付ける大事なところでもあり、ドーパミンがすぐ枯渇するのでいつだって不満足、余計なストレスを自分で増やしてしまう。(副腎疲労症候群に関係しているとも)
⑥前帯状回は、強迫的で心配性でネガティブ思考に取り憑かれる、そのため何でも反対し議論好き、反抗的でケンカ腰、妄想して恨みを抱きやすい、自分のやり方で進まないと気が治らないのはここ。
セロトニンが少ないので人より幸せを感じにくいです。
そして、最終発達。
CEOとか司令塔とも言われていて、いちばん最後に完成する部分です。
主な役割は、
意思、判断、計画、衝動抑制、集中、遂行、共感、創造など。
理性をおしはかり、時にその人の成熟度を見たりもします。
脳の発達と成熟は違うと思う
特に思春期〜20代半ばの人たちに起こる、言ってることとやってることが伴わないってやつ。世界は自分基準で回ってる。みたいな。
理想と現実に矛盾が多いのは、発達段階の途中なので、そのほとんどが連携が追いつかず、活動機能低下によるものだそう。
しかも、“その人なり”の前頭葉の完成は25歳頃(遅いと30歳くらい)だそうで、
成熟の差はあれど、言い換えれば20代はまだ未完成なオドモということなんですね。笑
若く未成熟な人は特に、
自分はさておき社会や周りに効率の良さと完全を求め、理想論のウンチクが得意で、対象物(人・物・事)をなじり放題になります。
まともに相手をしていたら周りが消耗してしまうので理解が必要。
気長に遠くから“彼らが夢から冷める”まで待ちましょう。
ここで詳しくは書きませんが、
発達やネットワークのズレで“思春期に反抗期がない”が起こっているように思います。
そんな人にとって人生はあまりにも長いので、大人になってから反抗期的な言動がずっと続いたりするのかと。
先に出た『成熟の差』
これは30代、40代、50代の人たちにも感じることができます。
年齢だけ重ね続けた未熟な大人たち、
彼・彼女らの成熟には、これまで何度もチャンス(壁にぶちあたるきっかけ)が訪れてきたはず。
一旦成熟して終わり。ではないので、使わなければ自然と機能低下していくもの。
日頃の記憶を振り返ってみれば、その想像をするのに難しくはなく、
草むらを踏み固めて作った網の目の道も、通らなければ草ボーボー。ということです。
しかも大脳の30%を占める前頭前野は、
普段と違うことでしか活性できない、高次な脳なのです☆
私たち人間にとって、脳の発達段階は遠い祖先から引き継がれたもの。
反射的に危険を避け、その危険を情報で記憶し、五感を用いて表現し言語で伝え、日々の情動に干渉され、ある時は抑制がきかず思いつきの言動をする。
「それをするとどうなる?」
少し先を予測し、抑制を働かせて言動をコントロールすれば、自分を守れるかもしれない、大切な家族や仲間を守ることができる。と自然の流れで簡単にはいきませんでした。
それは、高次のテクニックなのかもしれませんが、理性を持った判断というのは、
全ての人に可能性を与えられている能力には違いないです。
「頭がいい人」と「賢い人」の違いや差でしょうか。
さて、この高次な脳「前頭前野」をダメにするものは数多くありますが、
代表的なひとつに、
『ドーパミンを悪用したスクリーンタイムは、1日2時間まで。』
というのがあります。(他はお調べください)
(アルコールやギャンブルなど依存症は、もっと以前の発達段階へ作用します)
自分は絶対にそうならない!と強く思ったところで、残念ながら例外はありません。
不器用を言い訳に途中で飽きる人、途中で気が散り目標を見失う人、途中で意欲を失い挫折する人、途中で自己判断し自らやめる人、どうしても自分のやり方を変えられない人、全てを決めてもらいたい受動的な人、参考に取り入れもっとよりよくやってみる人、できると思って始めたが結局できなかった人…。
出来てないを自覚し、それでもなお成長意欲を持ち成熟へ進める人になりたいものです。
快楽物質であるドーパミンをコントロールできる人になりたいものです。
my organicでは、分子栄養医学視点から栄養療法を参考に取り入れています。
栄養療法に足りない人間的な部分は心理学やその他から。
どんなに素晴らしいやり方を知っていても、実際にやっていたとしても、
やはり最後には、やり続けた人が人生を豊かに成功させています。
私も、甘んじずこだわりすぎず、人格を成熟させるためにずっと続けていきたいなぁと思いました。
いわゆる自己啓発や、信仰的グループや、スピリチュアルの行き過ぎたものは好きではありません。
行き過ぎるとは、なんでもそこに繋げて解釈することです。
人の成長とか幸せとか魂とか、的確に言い現す言葉が思いつきませんが…
成熟の差は年齢に関係なく確実に存在しています。
今週2例を共に体感しました。
周りの状況や環境は何も変わっていないのに、本人が変わっていく。
それは本人が気付かないくらい僅かな変化だけど、1年2年と経つと驚くほど成熟という前進をしていることに、共に大きな喜びを感じました。
そして例えば、今の自分がどんな状況であれ、他人の幸せを見て心から幸せを感じる自分に二度喜びました〜。笑
今日は、かなりの長文最後までお読みいただきありがとうございました。